公開: 2024年2月7日
更新: 2024年2月7日
生物の神経伝達のメカニズムをモデル化した理論で、神経の伝達は、ニューロンの発火によって神経細胞が活性化し、ニューロンが発火すると、そのニューロンにつながった複数の軸索を通して、その先端にあり、ニューロンの状態を、次のニューロンに伝達するシナップスに伝えられます。ニューロンには、複数のニューロンにつながった、複数のシナップスが、各ニューロンの状態に応じて、発火情報を伝えます。ニューロンは、それらのシナップスから伝えられる前のニューロンの状態から、自分が活性化すべきかどうかを決めます。
人間の脳内には、膨大な数のニューロンと、それらを結合する軸索とシナップスの束があり、ニューロンの発火状態が伝えられたり、発火していない状態を伝えます。このニューロンの発火状態の伝達によって、記憶や思考が実行されているという仮説に基づいた理論が、マッカロフとピッツによって1943年に発表されました。
このニューロンとシナップスのモデルに基づいて、ニューロ・コンピュータの基礎となるパーセプトロンが、1957年、ローゼンブラットによって提案されました。この提案によって、人工知能や機械学習の研究が大きく発展し、ニューロ・コンピュータやディープ・ラーニングの研究につながりました。